11/24に3台構成の設置が完了しましたので、天体写真撮影しました。
処理としては以前のやり方で処理し、ギャラリーに挙げています。
その後、ナローバンド撮影時のムラの関係で色々とご教示戴いた事また、ネット調査でのABEの使い方等色々と知ることがあり、再度別のやり方で処理を再実行してみたいと思いました。対象は馬頭星雲域の画像で行います。違う点としては、
1)フラットウィザードでのADU%を変更する → ADU99%±1%にして実施
今までフラット画像はフラットウィザードでADU30%~50%程度を指定して実行していました。Hαフラットでは結局センサー感度比?が意図的に小さくなるADU99%±1%で実施して何とか上手く言った感じです。実はRフィルターのフラット画像でもムラが分かるような感じであるので(結局はセンサーの赤領域感度はムラがあるよう)、此方も高輝度でのフラット画像にする方が良いだろう。と考えました。結局それならと、全てのフラット画像のADUを99%±1%でしたらどうだろうか、別段周辺減光系の補正であれば程度の差はあれ、それ程変わらないだろうとの考え方です。
2)ABEの実行をFunction Degree:1 と Function Degree:4 で実施、DBEも実施
これは、1次の件は線形グラデーション(光害)の補正の考えです。2次では無く4次としたのは、2次は周辺減光系の補正と考えると、フラット補正で殆ど済むのではとの考えです。寧ろ、多方向からの光害(月明かりなども)の対応は4次程度の高次関数対応の方が親和性があるかも知れないとの考えです。
A)マスターフラット画像
上段 左上から右で:Lフラット、Rフラット、Gフラット、Bフラット
中段 左上から右で:S2フラット、Hαフラット、O3フラット
B)ABE処理、2次も実施
上段は元画像のストレッチ画像、中段はABE1次処理をした各々上段のストレッチ画像。下段は生成されたマスクです。左からの並びは、LRGBです。以下同じです。
ABE2次処理をした結果は以下です。
ABE1次に4次(パラメータは2次と同じでFunction Degreeを4に)処理をした結果
同じ4次処理ですが、マスクを取り比較しやすいように拡大してあります。
2次と4次とで何方が良いかはまだ分かりにくいのでリング状構造除去としてDBEを掛けます。
画像はL画像です。中段は左が2次処理画像、右が4次画像です。下段は各々中段のDBEを掛けたものです。同じようにR画像では、
ABE4次のDBEを掛けると、4隅が過剰に補正されているため2次の処理でよいように感じます。
DBEでリング状構造が補正されるかと云うと薄まる感じ程度かと思います。
以下、S2、Hα、O3でも見てみます。
NB(S2、Hα、O3)でのABE1次処理
ABE2次処理結果
ABE2次にDBE補正
ABE1次に4次処理結果(下段)
ABE4次にDBE処理、2次DBEと比較
中段4次DBE、下段2次DBE
ABE2次へのDBEと4次へのDBEでは、雰囲気では大きく違いを感じます。何となくのレベルにはなりますが、こちら(ナローバンド撮影)でも2次にDBEで良いのではと思います。
以上から、ABEでは1次、2次の補正を実施し、DBEでの最終補正をする方向で進めたいと思います。パラメータを変えてもっと良いような組み合わせが見つかりましたら変更です。
C)ABE1次、ABE2次、DBEで補正したIC433の画像です。LRGB、SHO、HOOです。
2024/12/5 追記
11/24のLRGB処理画像と今回の処理画像を上下に並べました。あまり違いはありませんが、リング状構造が分からない感じにはなっていると思います。
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