RASA8にもZWO EAFを取付けました。取付時幾点か気になる点がありました。
1. ZWO EAFを装着した時の状況
1) EAFは別利用時の再利用
ZWO EAFは新規品ではなく、以前別鏡筒で使用していたものの再利用です。
その為か初めからか不明ですが、多少シャフトのバックラッシュが大きい?と感じていました。手で回して十分わかる位ありました。内部にギアが入っているので、他もこの程度かもしれませんが。
EAF内パラメーターのバックラッシュは設定していませんので、今回から設定してみようと思います。ここの値が大きいとオーバーシュートに影響が出ていると思っております。EAFからの位置報告値が動いていないのに変化位置が報告されるので、オーバーシュートからの戻りでも何かしら違ったことになるかも知れないと考えているからです。少なくともオーバーシュートの値をこれより数段大きくとらないと意味が無いと思います。
2)RASA8用の大き目のカップリング
RASA8用に付属のカップリングを使用しますが、一旦EAFに取付けた後固定イモネジを緩めてもカップリングが抜けない状態になってしまいました。これは、若干強くネジ止めしたからかも知れませんが、緩めても抜けないとは一体どうなっているのか気になります。調整したい時に困るので、再度トライして再取付で考えたいと思います。しかし、イモネジでの固定なので別のクランプでの固定タイプを別途入手して取付ける予定です。現状カップリングが取れないと困るのではありますが。
結果としては外せました、シャフトにカップリング固定ネジによるバリが出来ており引っ掛かった感じです。やはりクランプでの固定が良いと思います。
3)N.I.N.A.でのEAFがこれまでの屈折望遠鏡時と違い、色々な点で合焦するような現象。
カーブも良かったり、暴れたり。パラメーターを変更しても何となく鈍感な感じ。現在はステップを30位から100にしています。OUT側のオーバーシュートも400から1000にしていますこれで良いのかは不明です。
現状、RASA8でのオートフォーカスは未だこれで良いかなといったレベルでは無いのが実情です。
しかし、撮影画像では星像もある程度小さいので良しとしています。
2.対応方法
A)RASA8に使用しているZWO EAF個体のバックラッシュを調べる。
単体での調べでは反転動き初めが分かれば良いので(絶対値でなく動き検出)、軸に何か動きの分かるモノを付けてやって移動を拡大して見ようかもと考えています。長めなら拡大されて分かるだろうとの考えですが、今回はダイヤルゲージでも使って分かり易くやってみようかと思います。 これが有れば、他のEAFを同様に調べられるので単体で設定出来るようになります。
この計測でZWO EAF単体でのバックラッシュのステップ値が分かるようになると思います。個体固有なので他も一緒には出来ませんが、この位だろうと言った目安にはなると思います。今まではこの目安的な値が十分小さい(数ステップ位)と暗黙に考えていましたので。
今まではEAF個体のバックラッシュまでは意識しなかったのですが、調べた方が良いのではと今は思います。
B)現在のカップリングを交換する。
あまり意味が無いかもしれませんが、気持ちもう少し良いのに交換(鍋屋バイテック製、クランプ固定)して大丈夫だと思い込む為ですね。現状のカップリングでも多分バックラッシュ0とは思いますので。
C)再度N.I.N.A.での撮影で落としどころのオートフォーカスパラメーターを決める。
EAF単体のバックラッシュを把握した後はRASA8フォーカサーのバックラッシュが対象となりますが、現時点計測法が不明(逆回転で動き初めが捉えられない)なのでそれこそオーバーシュートでカバーする感じと思います。EAF自体は個体のバックラッシュを指定するので、ステップ位置は正確と考えての理解です。
3.作業実施結果
A)RASA8に使用しているZWO EAF個体のバックラッシュ
ダイヤルゲージを使い(下記写真)移動の有無を確認してEAF単体のバックラッシュを計測しました。
一旦大きめのStep(5000)に設定し、戻し(4800)を行い、4850とか設定し移動の有無(針の振れ)を見ています。完全固定していないので完璧では無いですが良しとしています。
結果としては4852の値としました。5000からの戻り後の4800からの移動で4852で動き始め。逆回転時の値(5000からの戻り時)の計測では4950で動き始め。この結果から、バックラッシュ値は平均値として51と考えました。
当初の指でのバックラッシュの動きでもステップ51なのかと感じました。もっと大きな値かもと思っておりました。他のZWO EAFは未調査ですが、多分同等に近いと思いますので50として個体のバックラッシュ設定をしようと考えております。
B)現在のカップリングを交換
5mm-13mmのクランプタイプのカップリングを入手したのですが、13mm側が少し緩く、12.7mm径の方が良かったようです。変則ですが薄紙を入れて固定しました。
最終的な接続形態は以下の通りです。
これで良くなったかは分かりませんが、気分的には大丈夫と思えますから良しとしています。
C)再度N.I.N.A.での撮影で落としどころのオートフォーカスパラメーターを決める。
この項は次回撮影時に再度N.I.N.A.のオートフォーカスとして計測する事としました。元々RASA8フォーカサー自体のバックラッシュが関係する(オーバーシュートで吸収)ので撮影で計測とします。
以上、RASA8 用 ZWO EAF単体レベルでのバックラッシュの計測関連です。
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