QHY268Mのオフセット見直し

CMOSカメラ

 SQA55にて使用するQHY268MのオフセットをQHY600Mの時と同じように(小オフセット値だとムラが現れた)、見直しする事にしました。
QHY268MでもHαのナローバンド撮影をするので、通常モード(PH Mode:モード値0、推奨ゲイン30)と高ゲインモード(High Gain Mode:モード値1、推奨ゲイン56)で調べる事としました。

しかし、QHY268Mでは若干奇妙な現象が出ていました。
 冷却で目標温度(0℃)に達して5分程で20秒のダークフレームを作成し、マカリソフトにてコントアを取ると上下でムラが現れていました。

時間が経って(1時間くらいか)再度トライするとコントアのムラは無い状態でした。これはフィルターフォルダーの向きの関係上迷光が無くなったのかも知れません。

下段の左の画像と右の画像は、共にGain30、Offset20ですが、右は冷却してから程ない時間でのダークフレームのコントア。左は1時間程度経った後のダークフレームのコントア。これ程の差が出てしまいました。どうも私のQHY268M個体では冷却しても暫く置かない(30分以上とか)と、全面での均一化は取れないような感じです。フィルターホルダーを使用していましたが、光の漏れ入りでは無いと思います。
これはどうもフィルターフォルダーの向きの関係上当初迷光が入っていたのかも知れません。フィルターフォルダーを取りカメラ前に蓋を取付けムラは無くなっています。
上記は、モード0でのGain30(推奨値)での状況ですが、時間を置けば支障がない(しかし困ったものです)ので、Gain30でオフセットと考えたいと思います。以下は、Gain30でのオフセット値を5,10,15と変えてマカリソフトで見た様子です。

上段が、各ダークフレームの矩形計測の状況です。下段はそれぞれのコントア結果(Default)です。
オフセット5は最小値が0なので、非採用。オフセット10は最小値70、オフセット15は最小値146でした。ここでは、オフセット10を採用する事としました。以前は8を採用していました。

ハイゲインモード(Gain56)でのオフセットは以下から同様にオフセット10を採用する事にしました。

上下段でにムラに関して、再度サンサー常温から0℃冷却(30分で26℃降下)を行い、温度到達から2時間(10分間隔)でのダークフレーム撮影を行い、状況を確認しました。ゲインは30,オフセットは発生していた20と常用予定の10です。上記まではフィルターフォルダー前に蓋をしていましたが、ここでは念のためカメラ前に蓋をしています。
どうもこの検証では、当初のような上下段のムラは発生していない様です。フィルターフォルダーを使用していた関係で偶々迷光が入っていたのかも知れません。

今回に検証で、
PHモード(モード0):Gain30、Offset10
Highゲインモード(モード1):Gain56、Offset10
としました。
カメラ前に蓋をしてダークフレーム撮影をし、今後のマスターダークフレームにする予定です。

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