PixInsight 躓き1

 PixInsightをお試し試行中にて躓いた点(主にWBPP)を書いていきたいと思います。

1)フルパス名の長さに注意(Windowsだけかも)
 これはWBPPのRun時にワーニングが出ますので、大体気が付く点ですね。
対策があるので適宜対応ですね。

2)日本語名
 これはフィルターの名前でしくじりました。Hαの”α”ですね。今後はHaとかですね。

3)WBPPスクリプト実行中 Plate Solving reference framesでロックみたいになる。
 これは随分と厄介でした。現象的には星検出が進まない事です。1%進行するのに数分から5分以上とか掛かり、アプリがロックしたような現象になっていました。原因は良く分からないのですが、どうも使用したダークフレームがライトフレームと整合性が取れていない様とからしい。兎に角星像検出が殆ど進まずロック状態になる。
この現象が出た時のCalibrated Frame(星像検出に使用している)はやはりおかしな感じですね、暗い感じで細かく見るとノイズと星の識別が分かりにくいように感じました。因みに元FITSファイルでのImageSolveingは正常です。

左元FITSファイル、右ダークフラットキャリブレート済み

対応策は参照URLにあるように、WBPPライトフレームの”Output Pedestal Setting”で”Auto”にすればロックは無くなりました。又、マスターダークフレームの作り直し又は元ダークフレームの再作成でも正常になるかも知れません。
“Output Pedestal Setting”:説明文を見ると何となく下駄分でオフセット見たいなものですね。マイナス値にならない様にしているようなので。基本的には通常は背景分がある為、Literalでは0で良いようです。尚、今回の撮影はHαのナローバンド撮影分なので背景分が少ないのかもしれません。

どちらが正しいかは分からないですが、参照URLの最後にあるようにDarkとLightを撮影している際のドライババージョンが異なるような場合にも発生する可能がありそうで、その際はLightと同一のドライババージョンでDarkの再作成が要るのかもしれません。

4)PlateSolving時の参照DBはGaiaDR3との事
 当初GaiaデータはDR3/SPをフルセットで入れており大丈夫と思っていたのですが、PlateSovingで何時も参照DB無しとログ出力され、他の参照DBをダウンロードして行っている感じでした。
調べてみたらGaiaDR3/SPは色補正の関係(測光関係DB)で利用しているようで、PlateSolvingでは使用していないと事。PlateSolvingではDR3を使用との事。結局DR3を追加でダウンロードしGaiaのDBに追加して、正常に参照するようになりました。
これ設定しておかないと、適宜DBが選択される感じで常に処理の中でダウンロードされ、時には非常に時間が掛かったりするので、個別に設定で良かったと思います。

2024/4/30 追記
 2項3)に関して追加情報です。QHY268Mにて以前撮影した画像を処理中に同様の現象が発生(HαでPlateSoleve)しており、PedestalはAutoにして再実行したところログにて
* Performing image calibration.
** Warning: negative or insignificant pixel sample values detected after calibration.
Applying automatic pedestal: 45 DN
Calibration range: [-2.744313e-03,9.609523e-01]
となり、自動にて45DN加算したようですが、このワーニングを調べるとこのような情報があり、やはりナローバンド撮影画像のキャリブレーションでは出やすいのかも知れません。オフセットを増やした方が良いのかも知れません。但し、Autoにしてその後の処理は正常なので如何したものかと感じます。
因みにこの画像ファイルの”Gain/Offset”は”0/8”で撮影しているのですが、ASCOMドライバーでわかるDSOのDefaultは”102/76”なので私の場合はこのGain/Offsetの設定が良くないのでは思われます。

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