昨日のFL55SS初撮りでスケアリング又はバックフォーカス辺りが良くないような結果でしたので、本日はスケアリングとバックフォーカス関連の調査撮影としました。最初にスケアリングから実施です。
1.スケアリング修正考え方
1)EAF1ステップ当りの移動量(μ)
Hocus Focusを使うとセンサ面のチルト具合が測定出来るのですが、その為にEAF1ステップ当りの実移動量を把握する必要があります。バックフォーカスが制約されるレデューサー等を入れないで測定としました。
これにはAFをする際に薄い厚のシムリングを入れた際の合焦位置、取った場合に合焦位置で算出します。差のステップが厚さに該当し算出されます。
2)Hocus FocusにてAF中のデータ保存指定をしてAF実施
データ保存の指定を行いAFを実行すると途中経過が保存され、実行後の解析結果を表示すると1ステップ当りの移動量をもとにチルト具合がμ単位に表示されます。
3)チルト具合は4点情報として分かる
4点のチルトデータかた傾き具合を判断して修正が行える。しかし、スケアリング調整ネジは3個所なので簡単ではないですね。以前4点情報のうち3点を使い修正量を算出していましたが、本来は4点の情報から近似平面を算出し、3点情報に変換して修正量を出すのが正解と思います。4点情報から近似平面式を出し方法も有りましたが特にそれを使っての修正までは行わないで進めます。まあ、気持ち程度の修正を行うといった感じです。
4) 修正前後の状態で撮影して比較
チルト具合修正の前後を撮影し、ASTAPで修正状況の具合を確認する。
2.スケアリング測定実測
1) M33近辺にて実施
何故かあまり奇麗なカーブにならず、外側のラインが暴れる感じ。合焦するので良しとしました。
SIMなし 代表値:1706(HFR3.28)
0.5mmSIM 代表値:1495(HFR3.37)
0.5mmに対してステップは211: 0.00237mm/Step 2.4μ/Step での評価で扱う事とします。
2)AFデータ保存
この2.4μをAberration Inspectorの Focus Step Sizeに設定してHocus FocusのプラグインオプションのSaveをOnにしてAFを行うとデータが保存されてチルト状況が表示されます。
この後はReducerを入れた実際の画像にて評価します。
3)4点情報
実際の評価は0.5mmのSIMリングを入れていますので、QuadBPフィルターを入れた状態にてチェック致します。この0.5mmのSIMリングでバックフォーカスは合っていると理解しております。
3.結果データ
結果としては0.5mmSIMリングを入れたて再度レデューサーをシッカリと装着しただけですが、結構結果は良く出ています。
オートフォーカスの状態画面は以下の通りです。
Hocus Focusの解析結果は以下の3画面です。チルトは前回より格段に良くなっています。
N.I.N.A.での四隅の画像とそれのASTAPチルト解析は下記の通りです。
この画像のASTAP解析は、
結果としては、0.5mm(フィルター厚によりバックフォーカス伸び補正)のSIMリングを入れた事及びレデューサーをシッカリ接続した形でチルトもバックフォーカスも上手くいった形となりました。
特段のチルトネジの操作は無くて済みそうです。
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