適度な収差補正と周辺減光微小なアストログラフ

 FL500辺りの新規望遠鏡を考えるのに、まあどうせなら性能(この時はRMS)の良い望遠鏡だなと言った面で調べたり考えたりして選定していました。それでも平行して「どうせシーイングが関係し星像は拡大するんだよな」と言った面もあり割り切り半分、性能値半分でモヤモヤしながら性能面が優位で決めていました。
しかし実際にモノCMOSカメラ(QHY600M)で撮影した画像等を見ても、RMS値はシーイングでの拡大とも思えないような画像が殆どな感じです。ガイド撮影がダメなのかも知れませんが、なんでかと疑問に思いつつ。
RMS値で見れば、1~2ピクセル四方(3.76×3.76μのモノCMOS)に収まる星像の感じは見つけられない。ホットピクセルは目立つがこの程度で収まる星像と思われる星は”ノイズ”に埋もれて識別できないと言った所。辛うじて薄く撮影される星像は感じそれ以上。結局は私の所では光の回折とシーイングの関係で撮影される星像は、感覚的に3~4ピクセル四方(10~30μm)程度なのかも知れない。とこんな感じに思えてきています。ただガイド不良による面の可能性もありえますが。

 こんな事を考えながら、星像がなんで大きくなるのか等気にしていたのですが、X(旧Twitter)で回折により星は大きく撮影されるとの内容があり、今まで回折でも中心だけだろうと認識していたのが間違えらしいと認識を新たにしていました。
もしシーイングがメインの影響で大きくなるなら、大気圏外にあるハッブル宇宙望遠鏡やジェームズウェッブ宇宙望遠鏡での星像はほぼ同等な点像になる筈です。ところが実際にはいつも見るような違和感のない明るい星程大きく撮影されています。暗い星は小さい。これは回折での影響がメインと考えるのが妥当なんだと思います。

 こんな感じで、撮影を前提と考えると良いRMS値よりも、回折、シーイングも考えRMSがそれ程小さな値でなくても
「周辺まで十分に小さくほぼ丸い星像を確保出来て色収差補正良く出来ているのであれば良い」
のではないかと思い始めています。「ほぼ丸い星像」は収差で像が歪むと、それまでもが回折で拡大された感じになるだろうとして考えています。ただ、「十分に小さく」の程度は微妙ではあります。
どんなにRMS値が小さくても、光の回折の効果(エアリーディスクだけでなく)及び撮影では露出時間がは多めです(ラッキーイメージング法は除きます)のでシーイングによる重ね合わせで大きくなります。周辺部星像の歪みが分からない程度な小さな丸い星像になれば良い。今はこんなように意識するようになりました。ただ光学特性も分からない門外漢の戯言かも知れません。
他ではRMS値よりも
「周辺光量の性能。この辺りは周辺まで極力減衰しないのが良い」
と考えています。今ではRMS値評価より上ですね。当然ですが迷光対策も有ってのことです。安定的な丸い星像を期待してです。
ただRMS値は、眼視は別と考えます。実視ではシーイングの振れも分かる可能性があります。又ほぼ中心域で見ますので中心域RMS値が小さい方が星分解も分かるので非常に意味が有ると考えます。
 今まで数は少ないですが撮影、処理をしていて私が感じてきた点でのアストログラフとしての光学面選択基準の変更です。この辺り実際に撮影して違いを考えると面白いところです。

 尚、光学性能側面は以上ですが、合焦系の機構的な面での所はあまり変わり無いです(但し撮影用天体望遠鏡ですので)。
長いドロチューブは不要、ドロチューブは固定出来てEAFとかでの合焦はドロチューブ固定にて温度変動やフィルター変更での移動に対応できるEAF系が使えるのがベストだろうと考えます。

 色々と書きましたが、何れなにかでまた方向変更でしょうけど。「此れが最終解」は無いと思っていますので。

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