10/13、10/14に撮影した天体写真です。紫金山アトラス彗星は他エントリにて掲載しておりますので、除きます。
10/14にTitanTCSのPEC修正のファームウェア(Version4.0.1)を入れているのですが、簡単な再試験でPHD2のPPECの方が精度がより良い感じでしたので、PHD2のPPECアルゴリズム(赤経だけですが)を使用しています。
また10/13には2台同架での赤道儀旋回とピラー周りの障害物(自作トレイを取付けている)の接触等を調べました。
1)2024/10/13
この日はTOA-130NSでの撮影とVSD90SSでの撮影を行いました。
a) TOA-130NS
撮影は、SkyChartを見ながら対象選びをしてあまり目立たないM76(惑星状星雲)と目立つM31(アンドロメダ銀河)を狙いました。M31はFL990では大きすぎ中心部だけです。また明るいので5秒、10秒撮影です。
・M76
諸条件:TOA-130NS+645フラットナー:FL:990mm、CRUX200MF+TitanTCS
ガイド:SQA55、ASI290MM、PHD2(PPEC)
カメラ:QHY268M 冷却-10℃、Gain:30、Offset:10
LRGB:L;40枚x30秒、R;20枚x30秒、G;20枚x30秒、B;20枚x30秒
撮影&処理:N.I.N.A 3.1HF2、PixInsight:Drizzle 1x, ABE, RGBComp, SPCC、LRGB
・M31
諸条件:TOA-130NS+645フラットナー:FL:990mm、CRUX200MF+TitanTCS
ガイド:SQA55、ASI290MM、PHD2(PPEC)
カメラ:QHY268M 冷却-10℃、Gain:30、Offset:10
LRGB:L;360枚x5秒、R;90枚x10秒、G;90枚x10秒、B;90枚x10秒
撮影&処理:N.I.N.A 3.1HF2、PixInsight:Drizzle 1x, ABE, RGBComp, SPCC、LRGB
余り色味も無く拡大像なので若干面白味が欠けるかと。
TOA-130NS+645フラットナーのFL:990mmに合うような対象を選んで撮影しないと何となく中途半端な印象です。小さな対象はクロップすれば良いのですが。しかし、元画像が小さいので色味の明細さに欠けるのではないかと見ています。大きさの加減次第ですね。
b)VSD90SS
VSD90SSでの撮影はM45 1枚です。L画像を撮影中に雲とか出て撮影中止。後の復活も止めましたが、フラット撮影を忘れてしまいました。この関係で、M45はフラット補正無し、L無しRGB画像です。
・M45
諸条件:VSD90SS:FL:495mm、CRUX200MF+TitanTCS
ガイド:SQA55、ASI290MM、PHD2(PPEC)
カメラ:QHY600M 冷却-15℃、Gain:26、Offset:25
RGB:R;30枚x20秒、G;30枚x20秒、B;30枚x20秒
撮影&処理:N.I.N.A 3.1HF2、PixInsight:ABE, RGBComp, SPCC
同じ温度環境ですが、QHY600Mの方が冷却能力があり、-15℃まで特段高能力使わず対応出来ました。
2)2024/10/14撮影
この日はVSD90SSだけでの撮影をしました。2台同架ですが同時ではないとしても、どうもトラブルが出やすいです。原因はフィルターホイール辺り、QHYCCD社のホイールを共に使用しているのですが、ホイール自体と言うより提供されているASCOMドライバの関係です。カメラからフィルターホイールに専用ケーブルを接続使うのが正式なのかも知れませんが、これだとカメラ制御にQHYCCD社純正ドライバーが使えずASCOMドライバを使用しなければならず、仕方なくUSBでのRS232ドライバーを使用しています。
このドライバーが一つしかなく、これが元で2台接続で使うとトラブルが出やすい感じです。尚、2ホイールを繋げるとCOMポートは2つ出来ますが、ドライバーで上手く識別管理できていない感じ。ようはドライバー内でポート情報をもっても2つのN.I.N.Aプロセスで分離できていない感じ。よく見るのは、その為か複数(2つとか3つ)同じドライバーがあり、使用アプリ(N.I.N.Aとか)で別の番号とか付いたドライバーを指定するやり方です。QHYCCD社のフィルターホイールRS232ドライバは一つなので、トラブルになっていると考えています。
こういった理由で背反的な使い方にすることにしました。尚、この為フィルターホイール接続のUSBケーブルはポート毎電源OffOn出来るHUBを経由しています。
・IC1805
諸条件:VSD90SS:FL:495mm、CRUX200MF+TitanTCS
ガイド:SQA55、ASI290MM、PHD2(PPEC)
カメラ:QHY600M 冷却-15℃、Gain:26、Offset:25
LRGB:L;60枚x20秒、R;40枚x30秒、G;40枚x30秒、B;48枚x30秒
B画像は途中ドームスリット角で映りが悪かったので増やしたのですが、そのままPixInsightでは使用しています。エラーで弾かれていないという点で。
撮影&処理:N.I.N.A 3.1HF2、PixInsight:Drizzle 1x, ABE, RGBComp, SPCC、LRGB
雑件
2台同架を横搭載で実施しているのですが、単一鏡筒に比べて赤道儀搭載時の制限が出る感じです。ただ私だけかも知れませんが。
横搭載なので、天頂付近に向けたとき向きによってはピラー脚に取り付けている自作トレイに当たるような感じになります。2台同架でも重量が異なるので、偏移があり特にTOA-130NSがピラーに近くなり要注意です。また、子午線フリップでの子午線近傍は通常より離れた位置になる感じです。安全を考えると、子午線前後45分以内は避けた方が良い感じです。ピラー脚取付けトレイを下げるなど検討しています。
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