QHY294M ProはFOA-60Q(F15)の望遠鏡に取付け使用しています。QHY294M利用は小ピクセルサイズ(2.31μ、47MPモード)を使うことを前提としていましたが、PixInsightにてLRGB撮影をする際もこのまま小ピクセルサイズで撮影していました。
しかしLRGBでは、”L” は対象を詳細化するため47MPでの撮影は意味があるようですが、RGB側は実際には ”L” 画像に色付けする感じのようなのでそれ程高精細で撮影しなくても良いようだと分かりました。47MPモードはファイルサイズも大きくなるので、この際RGB側は 11MPモードでの撮影をすることにしました。 LRGBのRGB側が常にこれでOKなのかは分かりませんが。
ただ2.31μも望遠鏡の性能、大気の揺らぎによる星像の揺らぎでの肥大化を考えると如何なものかですが。
この11MPモードを使うにあたり、気になるのが撮影時のGain/Offsetです。
常に良く分からい状況でCMOSカメラを使用しているので、先ずはメーカーのASCOMドライバーからメーカー値(推奨値?/デフォルト値)を対象で選び設定していたのですが、今回はどうでしょうか?
いつもの通りで調べてみると、11MP、47MPモードもGain/Offsetは同じ値です。それではとQHYCCD社HPにてQHY294Mの情報を見てみると、
推奨ゲイン:1600 (11MP モード)/2600 (47MP モード)
ですね。尚、QHY294MはHGCがあり、gain1600が切替えポイント
注:The QHY294 Pro CMOS sensor has a dual gain mode, HGC (high gain) and LGC (Low gain). The QHY294 Pro will switch the two modes automatically when the gain is set to 1600 you will get the benefits of the ultra low read noise (1e- to 1.6e-) of the HGC mode and a full well capacity of about 14.5ke- at the switch point setting.
何となくQHYCCDのASCOMドライバーでの設定値が余り当てにならないような感じがします。
QHY294Mの製品ページ情報(「ゲイン設定(Gain Setting)」「高度な設定(Advanced Setting)」等)を参照すると、今回のFOA-60Q(F15)での撮影(LRGBやSHO)を考えるとゲインは上げても良いように思います。「GAIN を上げて、高い GAIN 値での低い読み出しノイズの特性をより有効に活用できます。」ですから。先ずは上記推奨値(1600/11MP、2600/47MP)を使用して見る事にします。ダークやBiasの取得やり直しです。
でもオフセットはどうするか?
取りあえず60で様子見とします。
尚、2024/5/17にM20をRフィルターで47MPモードと11MPモード(共にGain1087/Offset60)で撮影して11MPモードがノイズが多いので今回調べてみました。撮影FITSファイルをASIFitsViewでjpeg出力したものです。撮影中のN.I.N.A.画面でもザラツキが明確でした。
2024/5/18 追記
冷却0℃にて47Mモード指定でBin1(47M)、Bin2(11M)でBiasを取得し、すばる画像処理ソフト(マカリ)にて矩形測定してオフセットの目安的な値を調べてみました。結果
となり、Bin1ではオフセット20、Bin2ではオフセット10を目安として撮影してみる事にします。
当面RGB撮影はBin2にて、L、NB撮影はBin1にて行うつもりですが、NBではもしかしたらPixInsightのプレートソルブでオフセット不足でエラーの可能性もあるので、その際はオフセット30等を試してみたいと思います。
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