既に良く熟知されている方から見たら、間違っているのかも知れません。
今までの天体写真撮影では殆ど撮って出しなので、今回真面目に補正をする事を行う上で自分がどうやって理解して進めれば良いかのメモとして残している事、又考えが拡散していたりしているかも知れませんが、ご容赦願いたく。
既にネットにある多くの先人の方々の有用な情報を参照して頂き、勉強をさせて頂きました。自分なりに消化して理解しないと分からない事になると思い、これら情報とハンズオンする事で自己理解の確立の為記載しております。
また間違っている点(多分大有りだろう)が有ればご指導頂ければ幸いです。
SV605CCの調査でBiasデータのコンポジットを行った。
Biasはセンサー自体が持つ雑信号(熱雑音か? どの撮影フレームに乗ってくる固定分的?)情報を取るのが目的のつもりなのだが。。。
CMOSの原理的な面は全く分からないが、電源が加わった時から素子を起動し微抵抗分みたいので熱が発生して受光したみたいになって、微弱な受光電流が発生するようなものかも知れない。
最小時間で撮影するということは、基本この熱による要素を取得しているのではないだろうか?
通常に数秒以上の撮影(ダークフレーム)では熱以外にも突発的に加わる電流or電圧変動、外部からの放射線(宇宙からや環境から)や光自体(光子)の分散によるものががランダムで入ってくるのだろう。
そうして考えると、Biasは数が多ければランダム分は少なく、基本熱部分がほぼ全部の影響。但し、短時間で繰り返し撮影するとそれ自体で熱が増加するようなので、定温設定が出来る冷却系が良いだろう。
この考えの前提でコンポジットの方法を考察してみる。
定温での熱による雑信号はどのようになるのだろう。熱雑音の研究では正規分布に近いらしい。
(https://www.analog.com/jp/analog-dialogue/raqs/raq-issue-154.html などから多分おなじかな)
それであれば、中央値と平均値が一致するような分布だろう。
ステライメージ9でのコンポジット処理にある、加算平均と中央値の意味はステライメージのQ&A(https://www.astroarts.co.jp/products/stlimg7/support/faq-general/composite_methods-j.shtml)から分かる。
Biasが正規分布なら突発的な事象による雑音の除外を考えると、定義的に加算平均(σクリッピング)が良いように感じる。σ値は決定しづらいがステライメージ9のDefaultで考えるとする。当初中央値が良いと考えたが、熱雑音は正規分布的なので考えを改めた。バイリニアやバイキュービックはSHA1ハッシュが同じなので、指定としてはバイリニアでOKとすることにした。
従って、Biasの取得は基本として
1)定温として置くこととし、冷却タイプは冷却を入れる。非冷却は連続多数でなく、間を開けて連続で取るようにしたい。ただ、冷却タイプでも100枚単位とかで複数で多量撮影が良いだろう。
N.I.N.A.でシーケンス間にタイミングを取るにはどうしたら良いのだろう?
ー> アドバンストシーケンスに指定時間待機の指定があり、此方を使うのが良い。
2)データのコンポジットは、加算平均(σクリッピング)、σ=1.1 で行う。又、バイリニアを指定。
その後。。。。
更に調べたのだが、段々分からなくなってきた。上記考察は間違っているのかも知れない。
CMOSセンサーの製造がどうなっているか調べてみた(https://jss1.jp/column/column_241/)のだが、ここで『ノイズで一番影響が大きいのは光ショットノイズと呼ばれる信号量に依存するランダムノイズです。ランダムノイズ成分を評価するには、あらかじめ連続フレーム複数画像の平均ノイズ量を算出したあとに、元々の画像から固定パターンノイズ成分を差し引きます。』
ショットノイズ:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%E9%9B%91%E9%9F%B3
http://www.tanaka-opt.co.jp/shot-noise.html
これら記述の中でwiki での『ショット雑音は平衡状態の電流ゆらぎとは区別すべきである。後者は電圧がなく、時間平均すると電流値がゼロである時にも発生する。そのような平衡状態の電流ゆらぎはジョンソン・ナイキスト・ノイズと呼ばれる。』。
平衡状態のゆらぎがダークフレームと同じなのか????Bias、Darkの関係がハッキリしなくなってきた。
Biasは最小短時間での露出で発生する素子ノイズ撮影だから「ショットノイズ」だろうなと思ったが、それは違い且つ正規分布でなくポアソン分布との事。しかし、「光ショットノイズは信号量に依存する」とすると最小時間がおかしなことになる???
ここでのショットノイズは「信号量に依存する」から光電変換する際に入ってくるベースノイズ(天体発出起因光子でなく環境起因の光子)の事ではない。知りたいのはCMOSセンサーのBiasノイズは何でどのような性格なのか?又、ダークフレームをどう考慮すれば良いのか?
Biasは実際としては存在するが、CMOSカメラで撮影した天体フレームでは考慮しなくても良いのか(ダークフレーム自体にBisaが含まれている)?
光電変換の入力となる光を遮断(可視光での透過光子遮断で、遠赤外線光子?かは届いているだろう)し、この状態で撮影している?
・Biasは、より素子性能でのノイズかも知れない。撮影で得られる前提だが
・Darkは可視光以外の光(赤外領域、温度起因かも)のショットノイズ(ここでのショットノイズは光電変換する際に入っている光子によるベースノイズの事と想定)等を取得しているのか???
元々ダークフレームはBias分を含んだノイズ?だろうから、天体写真の補正でBiasを使うような事は無いとすると、ダークフレームだけを意識すれば良いのかもしれない?
ステライメージ9はBiasは考慮していない(ダークフレームに含まれているの見方だったかな?)。
補正の必要性は単一フレーム(ライトフレーム)撮影でノイズも入っているから、それを取り除きたい。光(可視光範囲?)が当たっていない、同一条件のダークフレーム(ライトフレームの星で感光(光電変換)した所が無い、全ダーク)を撮影してそれをライトフレームから除去すると言った意味で、補正を行うのだろう。当たり前の事だろうが。。。
ダークフレームは、ライトフレームと同一条件での熱雑音(ショットノイズかなあ)とチップ素子単位の固定障害(On,Offになっているような)を取得するためだろう。
又、ライトフレームも多数枚を重ねて(コンポジット)有効ライト成分のSN比を向上させ、又、ダークフレームも複数枚重ねて、固定的なポイントのノイズ(この場合は素子レベルの)の特定や熱雑音ノイズを平均化(適正語でないかも)してSN比(ノイズの方)を向上させ、
コンポジットライトフレーム - コンポジットダークフレーム
としてライトフレームからノイズ部分を更に消し、全体のSNを向上させてるのだろうな?(自分なりの納得の為記述している)
ここから更に思うには、Bias分は素子固定分とみなすと撮影条件に依存しない分と考慮出来るのでは。
ある条件でのダークフレーム = Bias固定分ノイズ + その撮影条件時の光ショットノイズ
なのだろうか?実際ダークフレームからBias分を補正した(引いた)時の「マカリ」測光での最小・最大は丁度Bias分だけほぼ少なくなっていた(補正で引くのだからそうなるだろうな)。
注:選択矩形が若干異なるので、誤差がある点はご容赦願います。
Biasが固定分だと、撮影条件時の光ショットノイズは条件依存であるとして、条件と量がある特定関係に近似出来れば(温度、撮影時間、ゲインか?)、Bias分とある条件での光ショットノイズ量が分かれば近似出来ることになる。この関係であれば、都度ダークフレームを取らなくても、数条件でのダークフレームとBias固定分があれば、推定ダークフレームを作れるのかも知れない。まあ、推測だから実際は近似も条件も不明だから、関係式を特定するよりも都度ダークフレームを取ることになるだろうな。。。。その方が楽だろう。
以上、メモでした。又、変わるかも知れませんが・・・・
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